ノルウェートレッキング紀行

今行程は昨日に続く長行程だ。
しかし、400mを下るので気も楽だ。ライルバスブーの湖畔を皮切りに出発する。尖ったごつごつの岩岩。そして水溜り。中々歩き辛い。
滑ったら大怪我しそうだ。
女性達はだんだんと遅れる。

晴れたらさぞかし凄いだろう・・・と思われるU字谷を進む。
吹雪ながら、見通しは良い。圧巻の山々とその間に氷河があちこち見える。
いつの間にかこれらの圧巻な景色も無感覚になりつつあるようだ。
今スタバンゲルのプレーケストーレンを訪ねても大きな感激はなくなってしまうような気持ちだ。



途中イェンデスブー方面からの小道の合流点に出会う。後40%の行程だ。最後の道のりに皆の力が入る。
ゴール1時間前、左足がパタパタいう。
何かが付いたのか・・・と見るとなんと踵がはがれている。
あぁっ!大変。一瞬暗雲が立ちこめる。
とりあえずだましだまし歩く。
暫く周囲にも黙っていたが、休憩地点で吐露すると、皆さんが同情してくれた。
長いこと10年来の付き合いだから、つま先に続く踵の剥離もありうることだった。



4時頃念願のスピターストーレンに着く。
谷にどっしり根を下ろした小屋だ。トナカイのマークが実に粋だ。
ここまで延々65Km。
よくも歩いたと自分の身体に感謝する。
筋肉も毎夜腫れ疼いたが、太ももの間接のボルトも微妙な熱さを持ち心配だった。
とにもかくにも無事にスピターストーレン。皆さん本当にご苦労様でした。皆の顔もホクホク。
特に女性3人そして、70歳台の二人には感服。凄いと思った。

　

外は雪も止み、雲の晴れ間から薄日も顔を覗かせている。
明日の天気に期待!
到着後早速ビールで乾杯。45クローネ。これまでの小屋よりも10クローネ安い。
わずかな安さだが、ゴールの喜びと相まってなぜかうれしい。

個室に入る。
今日から3泊をしなければならない。
なかなかおつな部屋だ。窓からは、裏山の滝が見える。棟の端には、シャワー室、洗面所トイレがある。小綺麗だ。
誰もいないうちに早速気持ちの良いシャワーを浴びる。

　
　

18:45から夕食。
レストランは広く、立派だ。これまでで一番広い感じだ。
中途半端な開始時間は、ノルウェーの小学生の林間学校の時間とずらす為か?　かわいい金髪の少年少女がおとなしく先生の語りを聴いていた。

　

さぁ、明日はどうなるか?
8時朝食、9時出発の通知が食事時にある。

床に就くとなかなか寝付かれない。
外は急に雨風が強くなって来た。風はピュウピュウうなり、横殴りの雨が窓ガラスを叩く。
明日の決行が不安だ。夜半過ぎようやく寝入る。

そう、このスピターストーレンにて初めて念願、望んでいた5万の地図をゲットした。100クローネ・・・
よかった!出発点のイェンデスハイムからずっと探していたものだ。
この小屋のオリジナルのようだ。