ノルウェートレッキング紀行

今行程最長のストローダーレン谷を登る。
高差400m。
途中5つの湖を通り過ぎる、最大湖は長径5Kmにおよび、湖ながら海のようにも見える。



08:45イェンデブー発・・・。

出発時の晴れ間も徐々に翳り遠方の山々が白くなり始めた。雪か・・・?
森林限界の1100m辺りまであったダケカンバの木々も少しずつ姿を消し、見慣れたごつごつの岩と地衣類の道となる。

　

辺りが開ける頃、先頭が止まった!
何?
見ると放牧の牛達だ。
行く手を塞いでいる。手馴れたS 様が牛の尻を叩き道端に追い払う。放牧ながら家畜の牛よりも身体が綺麗だ。

　

歩き始めて1時間もしないうちに雪混じりの風が強くなる。寒い。
横殴りの吹雪に休憩もままならない。
軽装備なんてとんでもない。もう先は真っ白だ。
昨日休んだI 様の奥様も含め、女性3人を先頭に黙々と歩く。
日本では考えられないスピードのガイドにしっかりと付いていく。皆トレッキングに慣れた方達ばかり。
凄いと思う。



もう幾つ湖を過ぎたかな・・・と話しつつ、次の湖はと上を望むと大きな滝だ。
滝はあちこちとあるがそばで窺がうと流石に圧巻。その迫力に圧倒される。

　

延々と湖を左手に黙々と歩く。右に湖が見えれば、もうライルバスブーだ。あの峠を過ぎれば、きっと右に湖がある筈だ・・・と掛け声に皆の疲れも吹き飛ぶ。
そして、峠・・・。
あった!
彼方にライルバスブー小屋。山添には道路が走っている。
と言うことは、車でも行けるのか?
地図を見ると確かに2本の道路らしき道が繋がっている。
ガイドに聞くと間違いなくOKという。
ここの地は、建物が見えてもなかなか到達しない。それだけ見晴らしがよいのだろう。
道路に出、ペースも速くなる。



16:30、最長行程ライルバスブーに到着。

この小屋の個室もなかなか。

夕食は、トナカイの肉。
臭みは無いが歯ごたえは正にレバー。焼き方はレアか？
食膳に皆さんに振る舞ったスルメが災いしてかなかなか入らない。
半分ほど残す。



夜、通路がうるさい。
11：20になっても大騒ぎをしている。
二階の先生らの周辺もうるさかったと言う。
そして子供達。通路をはしゃぎまわっている。
やはり車で家族と来たのだろう。

マナーについてガイドのマグネス氏に尋ねたところ、こちらでは、就寝慣習が11:00だと言う。
日本なら大変なところだが・・・。

翌朝窓辺を覗くと車がうっすら雪化粧している。
今日も吹雪か?



この調子だとガルホピッゲンも無理かと皆その話でもちきり。
がしかし、峠は越した。今日からは、谷降りだ。
最後の目的地までもう少しだ!
ニュージーランドのミルフォードトラックの話しが出る。
約半分の方が既に体験しているとのこと。さすがベテラン。
こちらがずっときついともちきり。